ボランティアを支援したH氏の死

死は突然やってくる。 全て生命あるものは死す。
      でも 悲しい !!


友人からH氏を紹介されたのは今から7〜8年前。
私から今までやってきたボランティアのこと、
ニーム協会のこと、 黙って静かに聞いてくれました。


 そして一言。  
  「私は現地に行ってボランティアをすることは出来ないが、
   現況を聞くと大変だと言うことがわかります。
   幾つものボランティアをやっている人を支援していますので、
   年に一回位なら協力しましょう。」 の一声。


直ぐに十万円が振り込まれてきました。
それから、私が言わずとも、忘れずに協力して下さいました。


 ある時H氏が、
  「自分は天涯孤独です。」 と・・・・・


私はボランティアに行った場所の写真と報告書を書くのが楽しみでした。
必ず返事と電話が来て、H氏が出版している文集に載せて下さいました。
ですので他のボランティア仲間の動向も楽しみに聞かせてもらっていました。


そして先日、H氏を紹介して下さった友人I氏から、H氏が亡くなった!!
と突然の電話が入りました。


頭をガン!! と殴られたような一瞬でした。

まさか! まさか! 同じ言葉を繰り返しました。
   でも、 現実です。


身内が見つからない為、友人I氏が葬儀を取り仕切ることとなりました。
お世話になったボランティア仲間で最後を見送る葬儀を行ったのです。


最初は告別式だけを行う予定であったが、急遽4月16日 友人5人で
通夜を執り行いました。 ご住職にお経を唱えて頂くことにしたのです。


5度と寒い夜で、雨も降りしきり、寂しい思いで斎場へ向いました。

贈った供花も仲間が出した生花と共に笑顔のH氏の遺影を囲んでいます。


ニーム協会が開発したニーム香を焚き、一面にニーム香の香りが漂いました。
その中で住職に読経をして頂きました。
5人で遅くまでH氏を偲び、それぞれの思い出に花が咲きました。


翌、4月17日 朝、この時期には珍しい41年ぶりの雪。
庭に薄っすらと雪が積もっています。


斎場に着いてすぐ、ニーム香を9本香炉に並べました。
ニーム香の香りが式場を包みこんでいるようです。


ニーム香は、ニームと蓮の実で作ったオーガニックのお線香です。
五木さんの「仏教への道」で釈迦尊の入滅の模様が書かれています。
そこにセンダンが登場します。 インドのセンダン。 まさにニームです。
私を支えて下さったH氏に、私が最も敬う釈迦尊と同じ香りで
送れたことは感無量です。


この良き香りにお経を唱えたご住職も気がつかれ、又葬儀関係者も
気がつき、皆さんに思いが伝わったことを褒めて頂きました。


九州や地方からもボランティアの関係者が集まり、無事告別式が終わりました。
会場から写真を私が持ち、荼毘にふす場までお供しました。


近くの山にはまだ桜の花が咲いているのが見え、今朝の雪も融け、
今晴天となり、熱き太陽が照らし、正にH氏の人生を見た様な気がします。
晩年はボランティアを続けている人の支援を続けた素晴らしい人生ではないか。


身内はいないが、出席者全員に感謝されている。
義理ではなく、本心から全員に感謝される死。
人生には、こんな死もあるんだ!!


今年六回目の葬儀だが、葬儀はいつも考えさせられる。
人生の最後には死があることを・・・
人は死して何を残すのか・・・
しっかりと素晴らしき思い出と感謝の心を残したH氏・・・
人に生きざまを残した人生・・・ 御苦労様でした。


荼毘にふした後の13時。
外には太陽が燦燦と輝いていた。
大自然の中に一人の人間が魂を残して、消えた!!


H氏、貴方の協力は海外を渡った外国でやがて実を結ぶ!
ありがとう、ありがとう、ありがとう、太陽に貴方を見た!
素晴らしい人生でした。 御苦労様でした。

ボランティア葬儀・・・・・どうぞ天国へ・・・