ニームの歴史 〈1〉 

現在日本においてもやっとニームに関する本が本屋さんで
買えるようになってきました。
当協会を立ち上げた2001年には、まず日本でニームの本を探す
事は皆無であり、ニームについて調べることにも大変苦労しました。
そこで当協会 会長により2003年 ジョン・コンリック氏の翻訳本を
出す流れとなったのです。残念ながら現在は絶版となっています。
そこでアメリカニーム協会 会長であるコンリック氏がその本の序論に
書かれた文章を皆さんにご紹介致しましょう。


ニーム 忌虫効果で無農薬を可能にするインドセンダン」
  ジョン・コンリック著   フレグランスジャーナル社


 ニームは、地球上で最も古くから、そして最も広範囲に使用されてきたハーブの
一種ですが、最近になってニームの特性に関する科学的研究が懸命に行われています。
これらの研究によって、伝統的用途における効能の正しさが直ちに実証され、ニーム
のさらなる使用法までも発見されています。このことは、人間の病気に対する治療法
を発見するにあたって、伝統的な知恵が現代科学の努力を導きうることを重ねて説明
しています。
 記録に残る人類の歴史のまさに黎明期から、人々はすばらしいニームの木を利用
してきました。古代のハーバリストたちがヤナギの木ーアスピリン由来の鎮静作用ー
を発見する以前にも、人々は、ニームの木の小枝や実や葉を多くの病気の治療に利
用していました。その治療特性は最古のサンスクリット文書に略述されており、また、
ヒンズー教でも非常に遠い昔にさかのぼって利用されていました。今日でさえ、農村
地域で生活するインド人はニームの木を自分達の「村の薬局」と呼びます。なぜなら
虫歯やナンキンムシから潰瘍、マラリアに至るまで病気や不調を治療するからです。
 現在の科学者たちは、このすばらしい木のさらなる利用法を発見しています。
種子や樹皮そして葉は、殺菌消毒作用、抗ウイルス作用、解熱作用、抗炎症作用、
抗潰瘍作用そして抗菌作用などの効能が証明された化含物を含んでいます。ニーム
の効能を決定的に証明する重要な研究は、資金面及び欧米における知名度の低さの
ため限られていますが、予備実験では、興奮するようなニームの効能が示唆されています。


 このようにコンリック氏は書かれています。


 また、ニームを利用する重要な利点は、すべての内科医によって理解されている
ヒポクラテスの誓い「有害と知る方法を決してとらない」にあてはまることです。
何千年もの間、ニームは何百万人もの人々に利用され、普通の量では何の害も
なかったことが考証されています。


とあります。現在日本でも医師の間で、また大学など、この木が持つ効能に対し
ての研究が進んでいます。