2014年3月13日 13時30分より NPO法人日本ニーム協会のセミナーが行われました。
【式典】
〔開場〕
〔開会式〕司会 根本理事
〔開会の辞〕
〔ゲスト紹介〕稲葉会長
【ゲスト挨拶】
・古谷 毅 氏 国際連合工業開発機関 東京事務所代表
初めて出席します。
UNIDOとはどういう組織か、UNIDOがニーム協会にどうかかわれるか。
UNIDOの仕事は、貧困の撲滅、産業を興すことです。
経済的自立、アフリカ、アジアのプロジェクト支援を行うため、
国々に事務所を持っています。
投資、人材育成、日本からの投資移転をUNIDOとして支援しています。
・山下 浩二 氏 EV(電気自動車)安全協会会長 工学博士・法学博士
ニーム協会の会合は楽しいです。
日本の歴史を知って欲しいと思います。今、日本は大事な時です。
「君が世」は何故できたのでしょうか。明治3年、西郷隆盛が薩英戦争で
英国の軍艦からメロディが流れてきて感動し、英国人ジョン・ウィリアムが
作曲し、詩は古今和歌集から創りました。 明治21年、唱歌として式典で
使われ、平成になって国歌として認められました。
日本の面積37万平方キロメートルで、海はその12倍です。
ニーム協会会長と多くの点で考え方が同じと感じます。
【会長報告】
日本ニーム協会 会長 稲葉 眞澄 挨拶及び報告
【講演】
・ダボ ウマル 氏 セネガルニーム協会代表
「アフリカ セネガルのニーム情況」
セネガルから1992年、日本の文部省の交換留学生として来日し、情報処
理を勉強しました。
セネガルで日本支援の植林に4年、JICAで働きました。
砂丘を止める為の植林です。アフリカでは今、タイヤの商売をしていますが、
タイヤは高価なものです。
セネガルの大統領は農業に力を入れています。セネガルの野菜の80%を
自分の村で作っています。キャベツを食べません。なぜならば農薬を使って
いますので。農薬は毒ですから、今後は有機農業をやります。
セネガルで写真を撮るとニームとマンゴーの木がほとんどです。家を作る
ときは 真ん中に木を植えます。セネガルにニーム協会をつくりましたので、
今後日本ニーム協会と提携します。
・リリウィン 氏 ミャンマー大学医学部卒、東京大学他で医療を学ぶ
「医療としてのニーム」
最初にご参考までに申し上げますと、ミャンマーでは苗字がありません。
私はミャンマー大を2004年に卒業し、2005年にEGUを取って留学し
ました。日本大学で植物の分析、癌の研究をした後、東京大学薬学部の研究生
になりました。
その後静岡県立大学に入学し、抗体を作る研究により修士号を取り、2012
年に卒業しました。
ミャンマーで学生に日本語を無償で教え、学生の支援をしました。
今ではミャンマーの日本語学校は30から100にまで増えました。
ミャンマーではニームは中部地方に多く、サーニームという食べられるニーム
と、タマーという食べられないニームがありますが、人々は食べられるニーム
を知識として分かっています。現在、石鹸の材料として使われていますが、
工場はありません。また、糖尿病対策の薬、皮膚病の薬としても流通していま
す。ニームの木と塩で歯磨きをするため、虫歯が少ないです。
・平川 美鶴 氏 和ハーブ協会 執行役員
「和ハーブ センダンとニーム」
ニームはセンダン科の植物で、センダンは和のニームです。
ニームはインダス文明の頃からハーブとして使われました。
センダンは腐りにくく、虫除けの作用があるのです。
日本では、甲南市、高知市の市の木がセンダンの木です。
ニームを植えるとシンボルツリーになり、木陰ができ、そこに人が集まります。
日本のセンダンの実を摺りつぶして塗ると皮膚疾患に効きますが、先人が木を
生薬として使い、体調を整えてきたのです。日本人が古来から仲良くしていた木
で、「センダンは双葉より芳しい」と諺にも言われています。
私は今、日本を代表するハーブ、麻に注目しています。麻を炭にして絵を描いて
いる20代の画家がいます。また沼津市戸田では、古事記・日本書紀にも出てく
る橘が自生しています。また、通産省の支援を得て、社会事業としてハーブティ
ーとして商品化しています。
健康とは自分の生きる手段です。和ハーブのお茶で体のリズムを作りましょう。
・中村 陽子 氏 NPO法人めだかの学校理事長
「完全無農薬に挑戦」
私のニーム協会との関係は長いです。
12年間「めだかの学校」で、田んぼのめだかの調査と体験学習をしていま
すが、稲以外何も無いのが良い田んぼです。現在、米を食べる人が減って
います。米を買う人を増やし、農家が労働に見合った報酬を得て、環境の
語り部になってもらいたいと思います。5年くらい前から会員は増え、現在
1000人になりました。原料から、味噌、しょう油を作り、米と一汁一菜
の「めだかの学校」の食堂を作りました。これを食べることで健康になりま
す。私は都市と農村の二重生活で、兼農コミュニティーを作りました。
物販も加わって協会の保持が楽になりました。もっと売り物が必要ですし、
野菜料理もやっていきたいです。地面が八百屋、薬屋です。米を通じてもう
一つの国づくり、大地の再生を考えています。コンクリートが大地をダメに
しています。通気、通風が大事です。有機農法と高度な技術も大切です。
・萩原 孝一 氏 前国際連合工業開発機関 開発官
「国連とニームの関わり」
私は27年勤めたUNIDOを辞め、社団法人アフリカ協会の研究員となりました。
ニームと出合ったのは10年前で、UNIDOがニームを手がけていて、これが
技術移転にならないかと考えてきました。
ニーム協会では20回講演し、皆勤賞です。
アフリカへの関心が低いですが、TICAD5を通してアフリカーのニームを浸透
させたいと思います。タンザニアはニームだらけでした。アフリカは2006
年から資源バブルがあり、6〜7%成長しています。ニームの役割は大きいで
す。
【閉会の辞】 理事
【総括】
・国際連合工業開発機関(UNIDO)東京事務所には4代の代表に協力を得てきま
した。現東京事務所代表、古谷毅氏には開会の挨拶をいただきました。
又、山下浩二氏、EV(電気自動車)安全協会会長には前回に続きまして
「君が代」の話や、海洋国家としての目覚めを力強く語っていただきました。
私(会長)の20分に渡り、自己のおいたちやニームとの出会い、現況報告
がありました。
講師のダボ氏(セネガル)、リリウィン氏(ミャンマー)、両氏共、国で
トップの頭脳として国費留学生として日本に来日し、会長との出会いがあり
ました。両氏共、5ヶ国語と7ヶ国語の言葉を理解し、話せます。日本語も
うまいです。
私(会長)が顧問をしている和ハーブ協会の平川さんも和ハーブの大切さを
楽しく語ってくれました。
中村さんには何回も来ていただいています。相変わらず有機農業の大切さを
実践しています。会員も1000人を超しました。
萩原氏には皆勤賞で講演を続けて頂いています。
質問も多く出ました。熱帯地方のマラリヤや蚊帳の問題。
日本の援助はわからない。日本の宣伝がない。ヨーロッパの援助は医者を連
れて行く、等。
最初、「疾風知勁草」と、会長の年賀状の言葉の説明から始まり、色々な
職業の方が11ヶ国でニーム関係の商売をしている方が、今回も参加しま
した。
大勢の方々、外国からの出席もあり、熱気が続くセミナーでした。
ご出席の方々、有難うございました。